公開日:2020/03/13
20代のベトナム転職 若手の未経験が求められるお仕事とは
過去の弊社のコラムでも一度未経験歓迎求人について記載致しました。 (参考URL: https://919vn.com/column/inexperienced-job/)その記事では語学力に焦点を当てていたため、今回は、20代(~30代前半頃)の人がベトナムで未経験業界・職種へ転職する場合、どういった業界・職種が多いのか、そしてどんな経験が得られるのかをご紹介したいと思います。
ベトナム進出日系企業
ベトナムに進出している日系企業は、JETROの発表によると2018年の段階で1,848社。(※1)業界としては製造業のボリュームが圧倒的に大きく約半数弱、続いて小売り・卸売り業やサービス業などが続きます。また直近の動きとしては、2019年のJETROの調査では日本からベトナムへの新規案件は、製造業108件、小売り・卸売り95件、コンサルなど82件、IT 66件と発表されています。(※2)もともと製造業は割合が多いですが、最近はコンサル系とITの割合が高まっているのが特徴です。
今後の流れとしては、以前より米中戦争で中国に拠点を設けていた企業(主に製造業)がベトナムに拠点を移す動きがありましたが、2020年頭から流行している中国が発生源とされるコロナウイルス(正式名称COVID-19(coronavirus disease 2019))の影響もあり、より日系企業のチャイナリスクへの対応としてベトナム進出は強まることが予想されます。
20代未経験歓迎の職種とは
最近、日系企業ではベトナム現地の日本人の割合を減らそうという動きがあります。企業の現地化(ローカライズ)をした方が現地に即した経営ができることと、やはり日本人はベトナム人に比べて給与が高いことが大きな理由です。これまで日本人が担っていたポジションはベトナム人が担います。
ではそのような中あえて日本人の、それも未経験でも求められるお仕事(職種)は、消去法で考えると分かりやすいです。日本人のベテラン(30代後半以降のスペシャリスト、または日本本社からの出向者)がやらない(節約したい)業務で、ベトナム人スタッフでは対応が難しい業務が若手未経験日本人スタッフに求められる仕事です。
具体的には、以下の2点が考えられます。
1.日本人(顧客、日本本社)対応窓口
やはり日本人の細かいニュアンスは、日本人でないと(語学的にも文化的にも)くみ取ることが難しいことが多々あります。日本人(顧客、日本本社)の要望を限られた時間で理解するためには、業界知識や商品知識も重要ですが、後天的には得にくい知識(文化理解、「日本人の空気」を読む力)を持っている必要があり、そこで受け付けた要望を自社ベトナム人スタッフにかみ砕いて伝えます。具体的な職種としては、「営業」「ブリッジ○○」「コンサルタント」といったものが挙げられます。
2.日本式ビジネスの体現
例えば納期(時間)管理意識、法律厳守意識、生産性意識など。
日本の厳しさが特殊という考え方もありますが、ベトナムに限らず外国では時間にルーズなことが多々あります。取引先も同じ感覚(時間にルーズ)であれば良いのですが、ベトナムにある日系企業の取引先は日本であることが多く、日本式のビジネスが求められます。
職種としては、例えば工場の「生産管理」や「○○マネージャー(○○管理職)」などがあります。まだ年功序列意識の強い日本では、20代からマネージャーや管理の名がつくポジションにつくことは中小企業を除けば中々ないかと思います。ですがベトナムでは、日本式ビジネススタイルで現場を管理したい場合、日本人の代表で全て管理することは難しいため、20代でもそれらのポジションに就くことがあります。
20代のベトナム転職で得られる経験
業界や職種はもちろん、各企業によって学べることは様々ですが、ベトナム転職全般でいえる代表的なものを2つご紹介したいと思います。
現地代表者のビジネスを間近で見られる
これは社内・社外ともに言えることです。社内においても日本人の数は少ない(日本人は社長と若手の2人体制の企業も多いです)ため、トップ(社長)と話す機会が多く、経営者目線の話を直接聞くことができます。また社外においても、決済権を社長のみが持っているケースも多いため、営業やコンサルティングで訪問した際に社長(もしくはそれに近いポジション)の方とお話できることが多々あります。
外国籍スタッフと働ける
当然ですが、社内にはベトナム人スタッフが多数います。ベトナムでは公的手続きはベトナム語で行うケースが多く、ベトナム人の助けがなしに仕事は回りません。またインフラや様々な制度がまだ整っていないベトナムでは、「助け合い」の精神が強く、プライベートのちょっとしたトラブルなども相談するとアドバイスをくれることが多々あります。そういったコミュニケーションの中で、短期間の滞在では知ることができない彼らの価値観や働き方、人生観を知ることができます。
未経験で海外転職をする際、日本に比べて選べる職種は多くないです。ですが同じ「営業」「マネージャー」という肩書でも、日本のそれとは業務内容が違うことがあるため、先入観で「営業は無理」と思わず、まずは実際の業務内容を確認して頂けたらと思います。
若いからこその行動力や感性で学べることも多くあります。少しでも海外転職が気になった方は、お気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
https://919vn.com/contact/
参考サイト
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)
※1: https://www.jetro.go.jp/world/asia/vn/basic_01.html
※2: https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/gtir/2019/11.pdf