公開日:2021/02/26
春にしか食べられない!おっぱいフルーツ(Vú sữa ヴ―・スア)とは?
南国ベトナムには、日本では高級なフルーツや見たこともないフルーツが市場で多く出回っています。過去に弊社コラムでもベトナムの果物は度々ご紹介しています。
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今回はベトナム国内でも、ほんの2ヶ月ほどしか出回らないレアフルーツ、その名も「おっぱいフルーツ」をご紹介したいと思います。
おっぱいフルーツVú sữa(ヴー・スア)とは
Vúは「おっぱい」、sữaは「ミルク」という意味で、直訳するとおっぱいミルクになります。なぜそんな名前が付いたかと言うと、外観は丸い野球ボールのようなシンプルな球体ですが、割って中の実をくり出すと乳白色の甘い汁が溢れることからつきました。中の実の模様が星型なので、「スターアップル」とも呼ばれます。ちなみに和名はスイショウガキ(水晶柿)。中央アメリカや西インド諸島など熱帯低地原産で、タイやベトナムなどでも栽培が盛んです。ベトナムだと2・3月頃が一番多く出回ります。ちなみに葉はハーブティーとして用いることもできるそうです。
サイズはオレンジくらいで片手におさまるサイズ。見た目は薄い黄緑色と赤紫の2種類があり、黄緑色の方が、皮が薄く果汁が多いです。またもう一つ黄色い品種もあるそうですが、それこそかなりのレア品種で、滅多にお目にかかることはできないそうです。
Vú sữa(ヴー・スア)の食べ方
食べ方の特徴として、まず柔らかくなるまで皮を手で揉みます。そうすると甘味が増し風味がよくなり美味しいのだとか。(筆者は最初の頃は食べる前に揉むことを知らず、揉まずに食べていましたが、そのせいで劇的に味が悪くなるというわけでもありませんでした。日本人がミカンを食べる前に揉むような感じかと)
揉んだ後は縦または横半分に切って、スプーン(フォークだと汁がすくえないので)ですくって食べるのがおススメです。桃のように先に皮をむいてしまうと、中の甘い汁が溢れてくるので注意してください。
黒い大きな種は捨てましょう。皮には蝋(ロウ)が含まれており食べられず、皮に近くなると味が渋くなるので、あまり皮ぎりぎりまで食べない方が良いです。また未熟時や良い状態でない場合は、実に甘味もなく渋みと苦みがあるので、諦めて捨ててしまった方が良いかと。
Vú sữa(ヴー・スア)の値段、買える場所
ベトナムでは野菜やフルーツはKg売りが多く、Vú sữa(ヴー・スア)は1Kgで6個前後くらいです。市場だと1Kgで大体4~6万VND(約200~300円)、スーパーなどの店舗だと8万VND(約400円)ほどです。売っている期間が短いのでつい買いだめしたくなりますが、熟れた後は痛むのも早いので、まめに市場やスーパーで買うことをおススメします。
ベトナムでもほんの短期間しか出回らないため、現地の人でもあまり食べる機会がないとか。運よくヴ―・スアの季節にベトナムに来られる際は、ぜひ試してみて下さい。