公開日:2026/06/26
【後編】ベトナム・ホーチミン市留学記:理想から「自分事」へ変わった異文化理解

大学2年生から3年生にかけて、1年間のベトナム・ホーチミン市への留学。前編では、現地の人々の温かさや圧倒的なバイク社会、そして英語が通じないローカルエリアでの一人暮らしの様子をお届けしました。
こうした現地での生活に少しずつ慣れていく中で、私は語学面での課題に直面し、それをきっかけに学内外でいくつかの新しい挑戦を始めました。
後編では、現地で取り組んだ実践活動と、留学を通じて私の価値観がどのように変わっていったのかについてお伝えします。
語学面での刺激と、学外で挑戦した3つのこと

大学ではビジネスを専攻しており、国際マーケティングやビジネスマナー、E-Commerceなどを学びました。授業はすべて英語で行われましたが、現地の同級生たちの英語レベルの高さと、勉強に対する熱心さには本当に驚かされました。ベトナムの教育水準の高さを目の当たりにし、「自分ももっと頑張らなければいけない」と強い刺激を受けました。
授業についていくのは大変でしたが、授業の後やテストの前には、分からなかった単語や内容を徹底的に復習し、理解不足な部分をなくすまで勉強を続けました。その結果、語学力だけでなく、難しい課題にも粘り強く取り組むタフさを身につけることができたと思います。
また、大学の勉強だけでなく、学校の外でも視野を広げるためにいくつかの活動に自主的に挑戦しました。
• クイックベトナムでのインターンシップ 現地の日本人に向けた情報発信(コラム執筆など)に携わりました。自分で企画を考え、実際にお店に足を運んで取材を行いました。この経験を通じて、ビジネスの現場で大切な「自ら行動する力」と「コミュニケーションスキル」を磨くことができました。
• 日本人ブラスバンドへの参加 音楽という共通の趣味を通じて、現地に住む日本人のブラスバンドに参加しました。学生という枠を超えて、現地で活躍する社会人の方々と一緒に演奏を楽しむことができ、音楽のすばらしさを再認識しました。
• 駐在員の方々とのキャリア対話 ブラスバンドなどの活動を通じて知り合った駐在員の方々から、アジアで働くリアルな話や、グローバルビジネスの面白さを伺いました。日本国内だけでなく、世界を舞台に働くという将来のキャリアの広がりを意識するきっかけになりました。

理想から現実へ:異文化理解を「自分事」として捉える
私がベトナム留学を決めたのは、グローバル化に伴い、技能実習生制度等を通じて日本で暮らすベトナムの方々が増えている中で「彼らがどのような文化的背景を持っているのかを知りたい」という、異文化理解への興味があったからです。

1年間の留学を終えて、私は自分の価値観が大きく変わったと感じています。
留学前の私は、「お互いの文化を尊重し合えば、分かり合えるはずだ」という、どこか教科書のような理想を抱いていました。しかし、実際に現地で生活を共にしてみると、現実はそんなに簡単ではないことに気づかされました。
文化の違いとは、それぞれの国での「常識の違い」でもあります。文化が異なる人同士が深く関わるとき、その違いは時に、戸惑いや小さな摩擦の原因にもなります。文化の違いをただ「面白い」と純粋に楽しめるのは、実は表面的な関わりの時だけなのかもしれません。
多文化が共生することの「本当の難しさ」を身をもって知ったことこそが、私にとって最も価値のある学びでした。理想だけでなく現実の壁を知ったからこそ、この課題を遠い国の話ではなく、これからの人生で取り組むべき「自分事」として捉えられるようになりました。
最後に:これからの就職活動と未来に向けて

グローバル化が進む現代のビジネスにおいて、異なるバックグラウンドを持つ人たちが、どうすれば摩擦なく、お互いに心地よく働ける空間を作れるかという問いは、とても重要な課題です。これからのキャリアを通じて、この問いの答えを考えていきたいです。
現地の友人の家に泊めてもらい、日本の常識が通用しない文化の違いに驚きながらも、夜遅くまで笑顔で語り合ったあの時間を私はずっと忘れません。
現在私は大学三年生であり、帰国後は就職活動が控えています。ベトナム・ホーチミンで、学内で日本人がただ一人だけというタフな環境で培った「新しい環境に飛び込む行動力」「課題に徹底的に向き合う粘り強さ」、そして「現実をしっかり見つめる広い視野」を強みに、自分のやりたいことを叶えられるよう、一歩一歩進んでいきたいと思います。
インターン生 りん









