公開日:2022/06/24
ベトナム人事の基本⑯(ベトナムの最低賃金2022年7月改定最新版)
ベトナムでは2008年から毎年最低賃金の引き上げを行っておりました。
2020年度から2022年6月までの1年6か月間はコロナ禍の影響もあり、最低賃金が改定されていない状況が続いていました。2022年7月以降に1年半ぶりに最低賃金が見直されます。概ね6%前後の上昇率になっています。
ベトナムの2021年度のGDPは前年比2.58プラスと厳しい行動規制(社会隔離)の影響も大きく、当初の見通しであった6.5%成長を大幅に下回る結果となっていました。2022年度のベトナムGDP予測は前年比5.3%(世界銀行予測)と緩やかに回復する見通しでもあります。
ベトナムの消費者物価指数(CPI)の2021年度は1.84%でインフレ抑制は出来たため、最低賃金の引上げ行わなくても国民からの不満はあまり無かったです。今年に入り、世界中で物価高騰をしています。
直近の2022年4月のCPIは前年同月比で2.64%と世界的なインフレ傾向と同様にベトナム国内の物価も上昇しています。2022年度通期見通しではインフレ率も4%を超えそうな状況になっています。
今回の最低賃金改定は国民に不満が出る前に対応しているとも言えます。次の改定タイミングが来年1月以降なのか、1年後なのかは気になる点ではあります。
2022年7月の最低賃金と2021年度との比較 ※月額給料(VND)※1円=172VND
エリア | 2022年(7月) | 2021年対比上昇率 | 2021年 |
第1地域 | 468万 VND (約2万7120円) |
約5.8%増 | 442万VND (約2万5620円) |
第2地域 | 416万VND (約2万4111円) |
約6%増 | 392万VND (約2万2720円) |
第3地域 | 364万VND (約2万1100円) |
約6%増 | 343万VND (約1万9800円) |
第4地域 | 325万VND (約1万8839円) |
約5.8%増 | 307万VND (約1万7800円) |
第1地域は以下
※ハノイ・ホーチミン・ビンズン・ドンナイ・ハイフォンの都市部
第2地域は以下
※ダナン・ハノイ・ホーチミンの郊外(ロンアン等)、カントーの一部
第3地域は以下
※クニン・バクザン・ハイズオン・ビンフックなど
第4地域はその他エリア
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