公開日:2025/11/07
さすが南国!カカオ農園でチョコ作り体験!(BINON CACAO PARK)
疲れたときに甘いチョコを一口。口の中でとろけて広がる感覚は、何度味わっても幸せな瞬間です。普段は「チョコレート」として出来上がったものしか目にする機会がありませんが、今日はベトナム南部のBINON CACAO PARKで体験した、「カカオ豆からチョコレートバーまで」のツアーをご紹介します。
BINON CACAO PARK
BINON CACAO PARKは、ベトナム南部のバリア ブンタウ省にある、“カカオのすべて”を体験できる観光型農園です。広い敷地にはカカオの木が並び、収穫から発酵、焙煎、チョコレート作りまでの工程を一貫して見学できます。日本人の方が始めた農園であるため、日本語HPがあり日本語ガイドもいて、英語が分からない人にも安心。大人と子供が一緒に楽しめるのも嬉しいですね。
ツアー概要や金額
旅行会社でもツアーを販売していますが、コースや年齢による価格設定は様々。BINON CACAO PARKに直接依頼するのがやはり一番お得で、大人同伴であれば4歳以下は無料です。大人料金は、コース内容や曜日によって異なりますが、どのツアーも土曜日を一番安く設定しているようです。事前に半額を払い、当日終了後に残りを支払います。私はFacebookのページから、Messengerを使って日本語でやり取りをしました。
今回は、【ホーチミン市内の指定場所まで往復送迎、カカオ農園および製造工程の見学、Bean to Bar チョコレート作りワークショップ、BBQランチ】のフルセットを体験。日曜日に行ったので、大人1名180万ドン(約10,400円)でした。英語ガイド金額はこの中に含まれていますが、日本語ガイドにするためには50万ドン(約2,900円)を追加支払い。この追加はガイド1人辺りの金額なので、参加人数が多くても変わりません。
農園見学とチョコ作り体験へGo!
前日夜に、送迎車の情報が届きました。お迎えの車は、約束の15分前には既に到着していました。車に乗り込みいざ出発!途中、ゴムの木の林など初めて見る景色も。ホーチミン市内から1時間半ほど車を走らせ、カカオパークに到着しました。


ドアをあけると、カフェとショップが併設された部屋が。横にはBINONで作られている様々な商品が販売されています。
到着後にまずカカオ茶を頂きました。80%がカカオニブ、残りの20%がカカオ豆の皮(カカオハスク)でできているそうです。ほんのり香る優しい味。そのお茶を頂きながら、1日の流れの説明を聞きました。【チョコ作り前半→農園と製造工程見学→BBQランチ→チョコ作り後半】という流れです。
チョコ作り体験前半

写真:カカオ豆の皮をむく前(左)とむいた後(右)
「カカオと砂糖とカカオバターを混ぜる時間が必要なので」、ということで、チョコ作りはお昼ご飯をはさみ、前半と後半の2回に分けて行いました。まずは焙煎されたカカオ豆の皮をむくところから。よく焙煎されているのでボロボロに崩れやすいですが、丸くきれいにむけたものは、最後の飾りつけ用にキープ。時間の制約があるので、1人10個位むいてから、次の工程に。

次は、皮をむいたカカオ豆をミキサーで細かく砕き混ぜ合わせます。そして砂糖を入れてまたミキサーに。良く混ざったところで、ミキサーから中身を取り出しボウルに移します。
そしてタイヤのようなローラーが中に2個入った鍋に、先ほど混ぜた粉とココアバターを、少しずつ入れてミックスしていきます。ココアバターを入れた後は、とろっとして甘い香りが漂い美味しそう。でも、あと2,3時間はこのタイヤ鍋(?)の中で混ぜ続けなければなりません。チョコを食べたい気持ちを我慢しながら、次の農園見学に。
カカオ農園見学
日本語ガイドさんに案内してもらい、カカオ農園見学に。カカオにも多くの種類があるそうで、この農園でも何種類かのカカオを育てています。ゴツゴツした形は変わりませんが、実や種の色、そして風味が異なります。

カカオの木は、思ったより背が低めでした。ネットで調べたところ、栽培用に背を低くすることもあるようです。それより、木の実というのは「木の上の方になるものだ」と思っていましたが、カカオの実は木の根元に近いところから上の方まで、広い範囲で実がついていました。子供にも背の届くところにあります。そして、実だけではなく、花がたくさんついた木もありました(左下の写真)。

カカオの実をもぎ取ったあと、木の幹を使ってカカオの実を割りました。固いのですぐには割れませんが、「木に何度かぶつけて割る」という昔ながらの手法を体験。カカオの実の中では、白い果肉が種(カカオ豆)を守っています。食べてみると、カカオ豆は苦みがありますが、白い果肉はとろっと甘くておいしい。この白い果肉から、カカオワインやカカオスムージーを作るそうです。カカオの一番外側の硬い皮は有機肥料として利用されるそう。カカオは、チョコレートを作るためのカカオ豆だけではなく、皮や果肉も有効利用できるんですね。

さすが南国の農園。カカオ以外にも、バナナ、ココナッツ、ジャックフルーツ、コーヒー、ランサットなど、日本では見られないような木がたくさん植えられています。農園内で採れたバナナも頂きました。
その後カカオの乾燥場所、焙煎部屋、材料を混ぜ合わせる部屋など、製造工程の見学も。お昼ご飯の状況は割愛しますが、食べきれない量のお肉や野菜が並べられ、炭火焼のBBQランチを頂きました。
チョコ作り体験後半

お腹もいっぱいになったところで、チョコ作り体験の後半がスタート。あれからずっとタイヤ鍋で混ぜ続けられていたチョコレートを鍋から取り出し、テンパリング(温度調整作業)を行います。氷の入ったトレイとドライヤーを使い、温度調整をしました。
その後、チョコレート型に入れて、想い想いのデコレーションをします。朝取っておいたカカオ豆もトッピングの1つに。
デコレーションを終えた後は、冷やし固める時間です。その間、併設されているカフェにて自家製チョコレートドリンクが楽しめます(実費)。他にもスムージーやコーヒーなど、メニューは色々。お酒好きな方は、カカオワインを楽しむにも良い時間かもしれません。私達も、いつの間にか降り始めたスコールの雨音を聞きながら、甘いドリンクで一息。店内で販売されているBINON商品の買い物を楽しむこともできます。

出来上がったチョコレートを型から取り出し、保冷剤と保冷袋を受け取り、チョコ作り体験が終了しました。
まとめ
収穫から人の手が加わり形が変わる様子を間近で見て、チョコレートも農産物の1つだと実感しました。世界のカカオ生産国と比べれば、ベトナムの生産量はまだまだ少ないですが、これからのベトナムチョコレートに注目したいと思います。南国だからこそ体験できることの1つ、カカオ農園ツアー。日本語で対応してくれますので、機会があればぜひ訪れてみてください。
【施設情報】
施設名:BINON CACAO PARK
住所:Ấp Bàu Sen, Châu Đức District, Ba Ria – Vung Tau 78000, Vietnam
電話:0844 207 272
Website:https://binon-cacao.com/ / https://park.binon-cacao.com/
Facebook:https://www.facebook.com/BinonCacao/?locale=ja_JP










