公開日:2020/05/15
ホーチミン10区にある海鮮たっぷりBún Mắm(ブンマム)専門店
ベトナムにはPhở(フォー)以外にも麺料理はたくさん種類があります。今回ご紹介するのは、Bún Mắm(ブンマム)というベトナム麺料理です。Bún Mắm(ブンマム)はホーチミン市内でも他の麺料理に比べると店舗数が少なく、そして家庭で作ることも少ない、少し珍しい料理でもあります。日本にあるベトナム料理店でもこの料理を扱っている店は限られるのではと思います。有名なベトナム料理は食べ飽きた方、海鮮料理や東南アジア独特の料理が好きな方は、ぜひ本コラムを参考にBún Mắm(ブンマム)にチャレンジしてみて下さい。
Bún Mắm(ブンマム)とは?
Bún(ブン)は米麺のことで、Mắm(マム)は塩漬け発酵させた魚介調味料のことです。このMắm(マム)がスープに独特のうま味を生み出しますが、発酵調味料のため匂いは強く、好き嫌いが分かれる食べ物でもあるかと思います。
実はBún Mắm(ブンマム)はベトナム麺料理の中でもややお高めの料理です。通常、ローカル店の他の麺料理(Phở(フォー)やBún Bò(ブンボー)など)が3万VND~5万VND(約150円~250円)程度に比べて、Bún Mắm(ブンマム)は5万VND~9万VND(約250円~450円)程度と、お店によりますが、約2倍程度高い印象があります。値段が高い理由は海鮮の具材が多く使われているためです。基本的な具材はエビ、イカ、魚介すり身揚げ、豚肉など。野菜は添えてある葉物野菜の他、スープにナスが入っていることが多いです。
お店の立地および内装
お店はホーチミン10区のNguyễn Tri Phương(グエン・チ・フン)という通りにあります。10区は比較的ローカルエリアのため観光で行くことは少ないかと思いますが、家賃が中心部より安く大学もあるためベトナム人の学生やファミリーが多く住む、活気ある地域です。中華街のある5区の隣に位置するため中華料理屋も多く、また若者向けのスナックフードから家族向けのビュッフェまで多様な飲食店があり、穴場グルメスポットでもあります。
そして今回ご紹介するお店は飲食店が多くひしめき合う通りの一角にあります。店内は比較的きれいで清潔な印象を受け、また店員さんたちも店名が描かれたお揃いのTシャツを着ており、完全ローカルの店舗よりも店としての体裁が整っている印象を受けました。メニューも卓上や壁に書いてあるため、ベトナム語が話せなくとも指差しで注文できます。
Bún Mắm(ブンマム)は2種類あり、「thường(トゥオン):普通」と「đặc biệt(ダッ ビッ):特別」です。違いは「特別」の方が具材が多く豪華です。私が訪れた2020年5月では、「thường(トゥオン):普通」は6万5千VND(約325円)、「đặc biệt(ダッ ビッ):特別」は7万5千VND(約375円)と、差額は1万VND(約50円) でした。
Bún Mắm Cô Ba(ブンマム コー バ)のBún Mắm(ブンマム)の特徴
こちらのお店の特徴は何といっても具材の豪華さ。Bún Mắm(ブンマム)はもともと具沢山ですが、こちらのお店は特に豪華です。今回は「đặc biệt(ダッ ビッ):特別」の方を注文しました。
器の直径ほどもある唐辛子に魚のすり身を挟んで揚げたものや、スプーンの倍ほどのサイズの白身魚、エビも3匹、イカ、その他もろもろ・・・。唐辛子のすり身揚げは揚げてあるので辛味が飛んで食べやすく、白身魚はふっくらとした触感で味は淡泊、エビやイカも新鮮でしっかりと歯ごたえがあり、様々な触感や味を楽しむことができます。
また別添えのタマリンドを使った甘いソースも、それ単体ですと甘味が強いですが、卓上の唐辛子やヌクマム(魚醤)で好みの味付けに調整できます。こちらはスープに溶かすもよし、具材の付けダレにするもよし、楽しみ方は自由です。甘い風味が苦手な方はタマリンドのソースは使わず、卓上の唐辛子やヌクマム(魚醤)をスープに加えて辛味を楽しむこともできます。
注意点として、上の写真のおしぼりとゼリーが最初に出されますがどちらも有料です。ですがBún(ブン)と野菜の追加は無料なので、男性でも満足頂けるかと思います。
今回ご紹介したBún Mắm(ブンマム)はお店によって具材も様々、そしてスープも甘味や辛味を加えて何度も味を変えて楽しめる料理です。癖はありますがはまる人も多い料理ですので、興味がある方はぜひ挑戦してみて下さい。
お店詳細
店名: Bún Mắm Cô Ba
住所: 527 Nguyễn Tri Phương, Phường 8, Quận 10, HCMC
営業時間:11:00~23:00
Facebook: https://www.facebook.com/bunmamcoba.nguyentriphuong/