公開日:2026/03/06
テト体験記 ベトナム人の友人の家で過ごしたテトをご紹介
新年の始まりとともに
ベトナムの旧正月「テト」は、家族とともに迎え、ゆっくりと祝う特別な時間です。カウントダウンの瞬間から始まる新しい一年は、日本のお正月とはまた違った暖かさと静けさに包まれています。今回は、実際に体験したテト当日からその後の日々の様子をご紹介します。

「Chúc mừng năm mới」から始まる瞬間
カウントダウンとともに新年を迎えると、家族みんなが笑顔で「Chúc mừng năm mới(明けましておめでとう)」と言い合います。外では花火が夜空を照らし、新しい一年の始まりを祝う音が響き渡ります。テレビでは大統領の演説が始まり、家族全員が静かに耳を傾けていました。この時間が国全体にとって大切な節目であることが伝わってきます。

近所を歩き、新年を祝う穏やかな夜
演説が終わると外へ出て、近所の人たちと新年の挨拶を交わしながらゆっくり歩きます。家々の前には人々が集まり、子どもたちは走り回りながら花火が見える場所を探しています。賑やかでありながらも穏やかな空気が流れ、地域全体で新年を祝っている温かさを感じました。家に戻ると、お年玉をいただきました。赤い封筒は幸運を呼ぶ縁起物として大切にされます。
新年の抱負とパゴダ参拝

翌朝は、新年の願いや目標を書きだすことから始まりました。新品のノートとペンで今年の抱負や願いを書き出し、心を整えて一年を始めます。朝食後は近所のパゴダ(仏教寺院)へ初詣に行きました。堂内には多くの仏像が並び、一つ一つに手を合わせて祈ります。大きな仏像の前では膝をつき、頭を下げて祈りを捧げます。住職からいただいた「幸運のお金」は一年間使わずに持っていると運が守られるそうです。
静かな街で過ごすテトの数日間

テト期間中は多くのスーパーやレストランが閉まり、友人からは「街は退屈になるよ」と言われました。しかしその分、家族と過ごす時間が中心となります。朝は家事をし、昼は暑さを避けて昼寝をし、夜になると友人とバイクで街へ出かける穏やかな生活リズムが続きます。パゴダでは獅子舞や武術(マーシャルアーツ)の披露も行われ、伝統文化を身近に感じることができました。

遊園地で過ごした賑やかな一日
テト中でも遊園地は営業していると聞き、ホーチミンから車で約1時間かけてダイナム遊園地へ出かけました。広大な園内は家族連れで賑わい、ジェットコースターに乗り、屋台で食べ物を買いながら一日中楽しみました。特に印象的だったのは「アイスハウス」というアトラクションです。人工の雪の中でそり滑りができ、南国にいることを忘れてしまうほどの空間でした。北海道出身の私にとって、久しぶりに触れる雪と澄んだ冷たい空気は懐かしく、とても嬉しい体験でした。

家族の温かさに包まれて迎えた新年
テト最終日には豪華な伝統料理が並び、家族みんなでゆっくりと食卓を囲みます。こうして祝福の時間が静かに幕を閉じ、日常が戻っていきます。友人の家族はとても優しく、私のことも家族の一員のように受け入れてくれました。「来年もまたおいで」と言ってもらえたことが心に残っています。 賑やかさの中にも穏やかさがある。それが私の感じたテトの魅力でした。家族の温かさに包まれたこの新年の体験は、忘れられない思い出です。
インターン生 神原









