公開日:2020/09/18
コロナ禍での日本からベトナムへのビジネスパーソン入国手続き概要
以前のコラムでもお伝えした通り(https://919vn.com/column/summary-of-the-covid-19-outbreak-in-vietnam/)、ベトナムは現在コロナの水際対策と同時に経済活動の再開を行おうとしています。現状ベトナム入国が可能かどうかで言うと、観光での入国は不可で、ビジネスでの入国は単発的な形で行われています。
日本からベトナムの入国状況
ベトナム政府が2020年3月20日に全外国人のベトナム入国停止を実施してから、9月半ば現在までに単発的な物としては2回(6月下旬と8月下旬)特別便で日本からベトナムへの入国は行われていました。ではもっと長期的・継続的なビジネスパーソンの往来は全く計画がないのかと言うと、7月29日から受付開始したレジデンストラック制度や、9月半ば以降に予定されている航空定期便の再開予定など、動きがないわけではありません。
ベトナム・日本間の飛行機の運航状況については、実は以前から日系航空会社のベトナムから日本への運航は行われていました。それが9月18日からはベトナム航空の国際定期便が再開されます。注意して頂きたいのは、9月17日現在では、ベトナムから日本への往路は計画されているが、復路(日本からベトナム)は言及がないことです。つまり、ベトナムから日本行の便が増えるのみで、日本からベトナムへの定期便は現在のところ未定です。
日本からベトナムへの入国手続き
在ベトナム日本大使館のHPには9月17日時点で、以下の手続きが必要と記載されています。
(大使館HP:https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/20200731nyuukoku.html)
ア 入国承認等の事前申請・取得、及びTRC又は査証の事前申請・取得、
イ 入国の3日から7日前までに日本で実施したPCR検査陰性証明書の取得、
ウ 医療申告、
エ 入国後、14日間の隔離、
オ その間(上記エ)の複数回(通常2回)のPCR検査、
が必要です。
今回はホーチミンのタンソンニャット空港への入国を前提としたパターンで、「ア 入国承認等の事前申請・取得、及びTRC又は査証の事前申請・取得」の手続きを5つのステップに分けて簡単にご説明します。
※以下の情報は9月17日時点の情報で、正確を期すようにしておりますが確約できません。最新情報および具体的な手続きは各自でご確認をお願い致します。
1st Step-人民委員会から入国許可をもらう
①入国許可申請書の提出 ※所定フォーマットに記入
②渡航者情報の提出 ※所定フォーマットに記入
→上記①②をホーチミン労働局に提出する
所用期間:2週間~
取得物:③人民委員会の許可レター(ホーチミン労働局のHPに掲載される、人民委員会が入国を許可する外国人のリストのこと(個別での通知はなし)。こちらを印刷して使用する)
2nd Step-入国管理局から入国許可をもらう
④航空券の仮予約をする
⑤ビザ申請書類の準備(取得済みのワークパーミットや、ビジネスビザ申請書類など)
※レジデンスカード保有者もビザ申請書類が必要
→ホーチミン入国管理局に、上記③④⑤(③は1st Step で取得した人民委員会の許可レターの印刷物。④は仮予約情報)を提出
所用期間:1週間~
取得物:⑥入国管理局の許可レター
3rd Step-ホーチミン国際医療検疫センターから許可をもらう
⑦隔離先ホテルの仮予約を行う(※指定ホテルより選択)
※空港からホテルまでの医療輸送車は基本的にホテル手配だが、ホテル手配がない可能性もあるのでホテルに要確認。
⑧隔離申請書の作成 ※ホーチミン国際医療検疫センターの所定フォーマットに記入
→ホーチミン労働局人民委員会に、上記③⑥⑦⑧を提出する
所用期間:3営業日~
取得物:⑨ホーチミン国際医療検疫センターの許可レター
4th Step-隔離ホテルの本予約を行う
⑩渡航者のパスポート情報(写し)を準備する
→仮予約をしていた隔離ホテルに、③⑥⑨⑩を提出し本予約をする(医療輸送車の確認も必須)
所用期間:各ホテルによる
取得物:⑪隔離ホテルの予約確定情報、⑫医療輸送車の予約確定情報
5th Step-航空券の本予約を行う
⑬日本でのPCR検査・陰性証明書(入国の3日から7日前に日本で実施)を取得
⑭国際医療保険カードまたはコロナ治療費の負担に関する誓約書を準備
→仮予約していた航空会社に①③⑥⑨⑩⑪⑫⑬⑭を提出し、本予約を行う。
その後航空会社がベトナム航空局から着陸許可を取得し、フライトが確定。
※搭乗人数(10名以下)によってはフライトがキャンセルになる可能性も有。
全体の手続きとしては1か月半~3カ月ほどかかることが予想されます。また今後徐々に手続きの内容が変更される可能性があるため、随時ベトナム政府の発表や運用、周りの実例から情報を集める必要があります。