公開日:2018/01/26
「O・K・Y」? ベトナム駐在管理者の心得
ベトナム駐在員の多くは、特にベトナム勤務を希望していた訳では無く、日本国内の転勤同様に会社都合の人事異動(辞令)で駐在される方が多いです。
他国よりもベトナムの市場規模が小さい事やIT業界なども多く年齢が若い駐在管理者も多いのが特徴でもあります。たとえベトナム勤務を希望していたとしても実際にベトナムで働き始めるといろいろ戸惑う事も多いと思います。今回は実際にベトナム駐在している管理者の苦悩なども含めて心得を共有致します。
「O・K・Y」とは「O(おまえが)K(ここへ来て)Y(やってみろ)」の略で、企業の海外駐在員たちの間で一種の隠語として使われている言葉です。特に新規進出などの責任者として赴任される方は計画通りに進まない現実に頭を悩ませている方が多いです。
最近ではまた、「O・K・O」という新語もできているようです。
「O・K・O」とは…元ベトナム駐在の方で日本本社へ帰任していた方について現駐在員の方が「この人なら現場の事情や苦労も理解してもらえる…!!」と思って連絡した際に、非情にも「いや、理解ができますけどしっかりやってくださいよ(冷たい態度)」という返答を食らった際に「いやいや!お前もここにおったやろ!!「O・K・O」…つまり、「(O)お前も(K)ここに(O)おったやろ!」という、意味になります。
現地法人では社長や管理責任者の方も日本本社では中間管理職が多く、現地と本社の板挟みになりやすい構造を説明致します。
板挟み構造になりやすい3つのポイント
①「多すぎる役割」
駐在員の役割は多岐になります。経営管理・本社との調整・技術移転・本社経営理念・経営手法の浸透・マーケティング・本社への報告など。特に日本本社側は日本での支店や子会社と同様に考えて、現地の事情など考慮しない場合などもあり、現場との軋轢や慣れない仕事かつ複数ミッションで疲弊しやすいです。
②「本業以外の業務」
本社から出張者のアテンド・日本からの視察対応・親族、知人、などのツーガイド・帯同家族の日常生活ケアなどある意味仕事とも言えるが本業でない業務も多く、土日対応も常態化している場合が多いです。
③「日本本社の理解不足」現場で決済範囲が小さい。
本社からガバナンス・コンプラインアンス強化対応のレポート提出。ベトナム固有の法令・政府対応・商習慣・市場特性などの説明業務。応援するどころか足を引っ張る日本本社が多い印象です。
その他には、日本側の期待が高すぎるために良い業績でも評価されないなどです。
駐在員の心構えとしては、修羅場や矛盾を乗り越える事で自分自身の成長ができると考えて頂きたいです。理不尽な状況は自分だけではなく、駐在員の皆さま感じています。時には駐在員同士の会食やゴルフなどで、戦友を見つけて本音を話すことも必要かも知れません。
弊社では転職相談ではなく、ベトナム駐在員の方からベトナムでの販売戦略、マーケティング、ベトナム人採用、人事戦略等のご相談にも対応しています。現在は駐在員としてベトナム赴任されているが、帰任辞令が出た場合にどのようなベトナムでの転職先があるなど中長期的なご相談にも対応しています。
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