更新日:2022/01/14
旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)について
はじめに
ベトナムの祝日で一番大切な期間は旧正月(テト)になります。
ベトナムの方々にとって1年で唯一の長期休暇であるテトは、日本の年末年始よりも重要であり、新しい年が始まる節目にもなるため、盛り上がっているように見えます。
※2022年の旧暦の元旦は2月1日
※年間祝日は11日間になります。
特に元旦の前1週間は、お祭り気分で浮足立っているとも言えます。
家族と過ごす為に帰省する方が多く、テト前には身の回りの大掃除、新しい衣類や物品を購入など新しい年に備えたりもします。
テト時期の注意点としては物入りが多い時期にもなり、ひったくりの増加など治安が一番悪くなる時期とも言えます。
旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)について
ベトナムでは旧正月(テト)には、お年玉の習慣が現在も根付いています。
旧正月の年末が近づくと、露店や商店街では様々なデザインのお年玉袋が並びます。
干支柄、花柄、縁起の良い赤色、ピンク、黄色が多いです。また、あまり目にしない珍しい袋も縁起が良く、喜ばれたりします。
ベトナムでは、社会人且つ既婚者がお年玉(Li Xi)を渡す立場になるようです。
お年玉を渡す行為は、ある意味大人になったとの自覚も生まれる感覚かも知れません。
面白い特徴として、お年玉を渡す相手は年下から年長者まで幅広いです。
意味合いとしては、新年最初のラッキーマネーや健康を祈願して渡します。
会社における旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)
お年玉の習慣は広く一般企業にまで浸透しており、社長から社員、管理職から部下など、
ポジション(職位)の上位者から下位者へ渡すことが習慣になっている場合が多いです。
ベトナムに進出している日系企業の多くもお年玉イベントを実施しています。
年末の忘年会イベントの景品や新年会での手渡しなど、時には日本人駐在員社長が数百名分のお年玉をポケットマネー(自腹)で渡している場合もあり、意外に費用がかかる場合もあります。金額についての情報交換は日本人社長同士行っていたりします。
旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)の金額目安
気になる金額目安ですが、小さい子供に渡す場合は5万VND(250円)程度になります。成人相手ならば最低5万VND(250円)、部下ならば10万VND(500円)~50万VND(2500円)、毎日お世話してもらっているドライバーさんやお手伝いさん(シッターさん)には50万VND(2500円)~100万VND(5000円)ぐらいにはなります。
※お年玉を渡す対象者(家族含む)が前年に結婚したり、出産したりしている場合は金額を上乗せしたりしている場合も多いです。
5万VND(250円)・20万VND(1000円)紙幣が、赤色で縁起が良く喜ばれます。
テト前の時期は、銀行窓口で大量に赤色紙幣を両替している人も見かけます。
旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)を渡す範囲は?
お年玉を渡す対象は広く、例えばオフィスビルの総合受付、警備員、清掃スタッフなどに渡ります。
小さいオフィスビルでも10名以上になります。ゴルフ好きな方などはメンバーになっているゴルフ場の受付・レストラン・キャディーなど、ゴルフ場で働く関係者30名ぐらいに渡している日本人もいます。ゴルフ場などではその後の予約がスムーズになったり、様々な融通が利くメリットがあるとも言われています。
金額はあまり重要では無く、カジュアルにいつもの感謝を伝える機会になっています。
旧正月(テト)のお年玉(Li Xi)を渡すタイミングは?
渡すタイミングの原則は、新年明けてから10日以内が目安ですが、日本人駐在員は帰国している場合などもあり、テト(元旦)前に渡している場合もあります。
弊社でも忘年会時に手渡しで行っています。
お年玉はベトナムの大切な習慣になります。
テト時期にはチップ替わりにお年玉をご準備頂ければ関わった人とのコミュニケーションが円滑になりお互い笑顔の旧正月(テト)になると思います。