公開日:2020/11/20
ベトナム人事の基本 ⑬採用広報時に企業が伝える魅力について
誰に何をどのように伝えるか?
ベトナム国内の採用手法は多様化が進んでいます。昔からの縁故、在職者・知人からの紹介(リファーラル)、大学への広報、就職イベント、自社HP・求人サイト広告・FB広告(SNS広告)・LinkedIn等の公募、人材紹介会社(エージェント)経由での採用など。求める人物に合わせて採用手法を変化させる必要があります。どのように伝えるかの多様化に合わせて企業の魅力である「何をつたえるか」がまだ注力されていない企業が多いのが現実です。職種や仕事内容(ジョブディスクリプション)、給与など労働条件だけの記載ではアンマッチ人材の応募やターゲット人材の応募も難しくなるとは思います。
もちろん前提となる「どんな人」を採用したいかのターゲット人材はクリアにしていく必要はあります。
社会心理学とマーケティング戦略を考える
社会心理学では、「個人」と「集団」の関係性を研究した成果として、「協同体への参加の誘因」を
以下の4つに分類するというフレームが提示されています。
A:目標の魅力
B:活動の魅力
C:構成員の魅力
D:集団所属によって得られる特権の魅力
企業の魅力を上記フレームで分解すると8つに細分化できます。
A:目標の魅力は ①「理念・ビジョン」の明快さ ②「戦略・目標」の将来性
B: 活動の魅力 ③「事業・商品」の明快さ ④「仕事・ミッション」の醍醐味
C:構成員の魅力 ⑤「風土・慣行」の親和性 ⑥「人材・人間環境」の豊かさ
D:集団所属によって得られる特権の魅力 ⑦「施設・職場環境」の利便性 ⑧「制度・待遇」の充実
募集広報をする場合はターゲットに合わせた企業の魅力を伝える必要があります。例えば求める人物が経営職や管理職に近い職域では①「理念・ビジョン」の明快さ ②「戦略・目標」の将来性 ③「事業・商品」の明快さ ④「仕事・ミッション」の醍醐味などを選職行動で重要視する場合が多いです。逆に新卒採用などのポテンシャルターゲットの場合は⑤「風土・慣行」の親和性 ⑥「人材・人間環境」の豊かさ⑦「施設・職場環境」の利便性 ⑧「制度・待遇」の充実を選職では気にしている場合が多いです。
ベトナムでは優秀人材の売り手市場(転職者有利)はしばらく続く事が予想できます。今までの様に待遇面や条件面などを伝えるだけでは無く自社の魅力をどのようにアピールさせれば自社が求める人物が共感や興味を持って頂けるかをイマジネーションしながら採用広報を磨いて欲しいです。
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