公開日:2020/07/24
しくじりベトナム進出、うちみたいになるな!
本記事は7月20日に寄稿されたものとなります。
【ふと思い出す名言】
タイトルが某テレビ番組の様ですが、人間は失敗から学んで次に活かせる唯一の生物と考えております。そんな中でふと思い出した名言があります。
筆者、趣味としてやるスポーツはサッカー、フットサルなのですが、観るスポーツとしては野球も好きなのです。そんなプロ野球の某名監督が座右の銘にされていた
『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』
ベトナム、ホーチミン進出をする企業様を見ていても、これが一番本質を突いていると思い、今回の記事にいたしました。
負けること自体は悪いことではない
負けること自体は悪いことではない、というよりも、常に勝ち続けていないと人生終わりなのであれば、筆者も含めて大半の方がもう既に人生が終了していることでしょう(笑)これは企業様も同じで、毎期黒字が出ないと事業終了であれば、世の中の企業、ほぼ全て倒産しています。
失敗は大体パターン化されている
話をベトナム事業に移しますと、事業が上手くいかない企業様の例は以下のような感じです。
症状例)社内の仕組みづくりが出来上がらず、本業に注力できないため、売上が増やせない or 赤字続き
時期)そもそもベトナム現法の立ち上げ時からつまずいている。 のが多い。
原因)社内の内的要因が多い(ノウハウや人材不足(日本人・ベトナム人双方)、コスト見積不足など) ※細か~い指摘は自社ブログにて行います。
事業をする以前の問題?
実際に進出してみないと分からないことも多々あるのが海外事業であり、原因を取り除いてもまた新たな原因が出てきてしまうのですが、事業が上手くいかないという企業様の大半が、競合他社と争い負けたという結果ではなく、争う前から自滅しているという印象です。どの企業様も自社のサービス、商品が他社に負けているのであれば、改善策を出す、新商品を開発する、などで挽回を図るのでしょうが、社内が上手く回っていないというのは、手を付けたがらず、あまり見たくない現実かと思われます。
もっとも簡単な処方箋
社内の問題に、すぐに手を打ちたい場合の対応策は以下の通りです。
1)基本的なベトナムの規制の確認(JETROの各種資料をザーッと確認しておく程度で十分です。)
2)核となる又は核になり得るベトナム人スタッフの確保(採用のタイミングが合わない場合、総務代行系コンサルを導入する)(一番大事)
この2つに手を打つだけで、立ち上げから走り出しまでの苦労を軽減し、本業への注力をしやすくなります。しくじり状態を転換するには、多少の手間とコストを惜しんではいけません!
なぜこの2つで?
1)が必要な理由は、問題が起きるメカニズムの基本の基本を代表者(当事者)が理解するためです。
なぜそこに壁があるのか?この壁は越えないといけないのか、壊せるのか、回避できるのか?
まずはここまで理解するだけで充分です。
2)の人材やコンサルはその問題が起きた時に実際に解決する役です。※大体が(1)の規制説明も兼ねてはいますが。。。
代表者が壁があることは理解してくれていれば、2)の人材は解決策の選択肢を出すだけで済むのでスムーズです。
いくつか選択肢がある場合、代表者は選択・判断をしなくてはいけませんが、少なくとも『何をしたらいいのか、全く分からない、、、』という状態よりは手間もコストもメンタル的な不安も減らせるはずです。そこで余らせたエネルギーを本業の営業で使いましょう。
敗因は消せる、それでも、、、
手前味噌ながら、筆者のコンサル会社、上記のような立ち上げ段階では全く困りませんでした。過去の経験、知識、優秀なスタッフという初期装備を使っただけなので、当然と言えば当然の結果です。これで、『負けに不思議の負けなし』の通り敗因は限りなく自力で消せたのですが、、、、『勝ちに不思議の勝ちあり』の不思議な勝ちがなかなか見当たりません、どこに落ちてるんでしょうかね(笑)
不思議の勝ちが拾えるようになったら、『不思議の勝ちを拾えなかった敗因』の分析記事でも書きたいと思います。