公開日:2025/07/11
【保存版】ベトナム人材の採用を成功させる選考プロセスの工夫とは?
ベトナム人材の採用を成功させるには、単なるスキル評価ではなく、「長期的に活躍できる人材 かどうか」を見極める視点が不可欠です。
ベトナムでは、企業が求める人物像と、応募者が思い描くキャリアや働き方にギャップが生じるこ とも多く、スキルや経験だけを重視した選考では、入社後のミスマッチや早期離職につながるリス クがあります。
本コラムでは、そうしたギャップを埋め、定着・活躍につながる採用を実現するための選考時のポ イントを人材紹介の現場視点から分かりやすく整理します。
採用選考で押さえておくべき5つのポイント
✅ 応募者は「企業を選んでいる」ことを意識し、相互理解を深める面接を行う
✅ 履歴書・職務経歴書を読み解き、スキルだけでなく人物像を見極める。
✅ スキルと企業文化の適合性を2軸で評価し、長期的に活躍できる人材を採用する
✅ 市場変動を見据え、中長期的な視点で戦略的な採用計画を立てる
✅ 面接プロセスを工夫し、応募者の実際の行動や価値観をより深く理解する
① 面接の位置づけを見直す[応募者も企業を評価している]
採用面接は、企業が人材を選ぶ場であると同時に、応募者が企業を評価する場でもあります。 企業側は「○○ができる人」を求めがちですが、応募者は「◎◎を実現できる環境」を求めていま す。この視点の違いを意識し、面接は一方的な選考ではなく、相互理解の場と捉えましょう。
面接時のコミュニケーションのポイント
● 「説明」「質問」「選考」「納得形成」を意識した双方向の対話を行う
○ 企業の魅力やビジョンを伝えつつ、応募者の考えも深掘りする
● 質問は「過去の事実」>「未来の思い」
○ 「志望動機」や「将来の目標」よりも、
「過去にどんな決断をし、どんな行動をとったか」を掘り下げる
● 応募者の不安を解消する時間を設ける
○ 仕事内容や会社文化についての質問を受け付け、納得感を持ってもらう
②履歴書・職務経歴書のチェックポイント
日本とは異なる背景を持つベトナム人材を評価するには、形式的な経歴だけでなく、背景や意 思決定のプロセスにも注目することが大切です。
チェックすべき観点:
● 家庭環境や意思決定の基準をイメージする
○ 家族の意向や経済的背景がキャリア選択に影響を与えることが多い
● 通勤距離(バイク通勤40分以内が目安)
○ 通勤負担が高いと離職リスクが上がる
● 大学名・学部だけでなくGPAを確認
○ 学習意欲や基礎学力を客観的に評価する
● 2〜3社目の転職理由を重視
○ 日本では新卒が重視されるが、ベトナムではキャリアの積み方が重要
● 葛藤を伴った意思決定の経験を探る
○ 日本留学、転職、キャリア変更など、困難な決断をどう乗り越えたかを見る
③ 採用ハードルの見直し
「スキル・経験」だけでなく、企業文化との適合性も重視することで、長期的に活躍できる人材 を 採用できます。
企業の価値観や組織風土に合うかどうかは、スキル以上に活躍・定着に関わります。
即戦力だけでなく、将来の伸びしろと適応力にも注目を。
④ 中長期的な採用戦略が必要
ベトナム市場では個人の流動性は大きく変動せず、企業側の採用意欲によって需給が変化す るため、戦略的な採用が必要です。
戦略的採用のための視点:
● 短期的な欠員補充ではなく、長期視点での採用を考える
○ 育成可能な人材も視野に入れる
● 市場変動を考慮し、採用要件を柔軟に見直す
○ 必要に応じてスキル要件のハードルを調整
● 企業の魅力を積極的に発信し、候補者との関係を長期的に構築
○ 採用時点だけでなく、継続的にリレーションを築く
⑤ 面接プロセスを工夫し、見極め精度を高める
面接の構成と質問内容を工夫することで、応募者の本質的な価値観や行動特性を把握しやすく なります。
面接の基本フロー:
1.導入(ラポール形成)
○ 緊張を和らげ、応募者が話しやすい環境を作る
2. 人物概要の確認
○ 学歴・職歴・強み・弱みなどをオープンな質問で確認
3. 掘り下げ(核心部分の評価)
○ 主体性や責任感を探る質問を3つ程度設定
○ 得意分野を深掘りし、具体的な行動や考えを引き出すす
4. 質問時間(応募者の不安解消)
○ 応募者からの質問を受け付け、企業理解を深めてもらう
5. 終了・採否決定
○ 総合評価を行い、次選考への情報を整理
まとめ
ベトナム人材の採用には、日本とは異なる視点や配慮が必要不可欠です。 「どのように選考すればよいか迷っている」「今の面接で本当に見極められているのか不安」と いった場合は、人材紹介のプロであるクイックベトナムまで、ぜひお気軽にご相談ください。