公開日:2017/08/18
ベトナム人の社員育成と労務管理のポイントとは
ベトナム人へのマネジメントは日本人の部下よりも難しいです。日本人のベトナム勤務ではマネジメント経験がない方も社員育成など管理を求められる場合も多いです。
同じ人間とは言え、習慣や価値観、教育など育った環境が違うベトナム人の上司として最低限以下の7つのポイントは留意して欲しいです。
愛情や思いやりを持って接することだけではなく、コミニケーションを日本人部下よりも多くとる必要はあります。
育成及び人事管理全般での7つポイント
1:既存社員に対しては情報源が非常に身近な「うわさ・口コミ」などに偏っているために、客観性は低い。
勝手な思い込みが強いため自社の経営状況、事業計画やビジョンは日本人管理者がしっかり伝える。
2:不正防止などは「採用時点」で人物を見極める。ルールを明文化(就業規則内での罰則規定など)、管理者のジョブローテーションなどの仕組みを準備する。
※本人が不正を行いたくなくても管理者が強要している場合もある。※組織が腐敗しているなど・・。
3:目標管理は上司面談(3ヶ月に1度)をしっかり行い、業務進捗以外にも、家族の状況、金銭の使い方、モチベーション状況など、相手を気にかけていると伝わるコミニケーションに努める。(※ベトナム人がさびしいと感じる状態は禁物)
4:人材の流動性はある程度容認して組織を作る。26歳位までは転職はポジティブに考えている。
※日本ではNGが多い、過去一度退職した人の出戻り転職なども容認する必要もある。
5:日本とベトナムの社会的背景・習慣・文化などの違いをお互いに共有して理解しておく。
※日本の常識がベトナムの非常識の場合もある。
6:スタッフを業務機能として採用するだけでなく、個人の成長、家族の幸せ、ベトナムの発展などを感じられるような制度を考える。
会社単位で積極的なボランティア活動、わかりやすい寄付の実施。個人に関しては語学学習、資格取得など会社負担で機会を与える。
※会社の経営職や管理職にもベトナム人登用を行い、目指す先輩や上司を作る。
※目指す人がいない状況は好ましくない。
7:組織の発展段階に応じて、社内マネジメントを変化させる。(やさしさときびしさのバランス)
※小さい組織やスタート時点では母性を強く、優しく指導。(少人数の組織で細かい指導や厳しすぎると我慢できない人が多い)
拡大・発展段階に応じては生産性を意識させ厳しくしていくなど。