公開日:2019/04/26
ベトナム人事の基本 ⑧(ベトナム人性格診断テストでの分析結果※日本・ベトナム・中国との3か国比較)
ベトナム人材のマネジメントにゴールは無いとは思いますが、経営管理者としては自社ベトナム人材のスキルアップは経営課題の一つにはなります。ベトナム人スタッフのやる気(モチベーション)を高める働きかけも悩んでいる方が多い印象です。
今回は弊社が提供している性格診断テスト結果を日本人とベトナム人と中国人の3か国で比較して分析した結果を共有したいと思います。今後のベトナム人マネジメントに活用頂ければと幸いです。
そもそも性格診断テスト時における自己認識について
日本 | ベトナム | 中国 | ||
回答の恣意性 | なし | 50.0% | 67.5% | 35.2% |
ややあり | 34.1% | 23.6% | 47.9% | |
あり | 15.9% | 8.9% | 17.0% | |
自己評価の適切さ | 過小 | 50.0% | 34.6% | 14.5% |
等身大 | 34.1% | 41.4% | 42.1% | |
過大 | 15.9% | 24.1% | 43.3% |
まず、性格診断検査において、回答の恣意性についてはベトナム人材の特徴は日本や中国よりも無い場合が多く、ある意味正直に一貫性がある回答を頂いている場合が多いです。その中で気になる点は日本人が自分を過少評価している傾向が強いのですが、ベトナム人は日本人と比較すると過少評価している人は少ないです。中国人は顕著で自分自身を過大評価されている方が多いのも特徴です。
面接時や昇給交渉時には自信過剰気味なのは日本人とは明らかに違いがある事を理解する必要はあります。
気になる自尊心の傾向は
日本 | ベトナム | 中国 | |
自己効力感 | 65.8 | 77.6 | 77.8 |
自分が優れていると思い込む傾向 | 59.6 | 64.5 | 63.6 |
※自己効力感とは・・・・自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できるかという可能性の認知。
明らかに日本人よりも自尊心が高い傾向になっています。ベトナム人の採用面接時に「・・は出来ますか?」と質問すると「出来ます」と回答する背景になっているとは思います。主観での自己認識が多く企業側が求めるレベルをしっかり伝える必要もあります。
ストレス耐性は?
日本 | ベトナム | 中国 | |
人間関係へのストレス耐性 | 61.4 | 76.6 | 75.6 |
仕事の負荷へのストレス耐性 | 65.3 | 75.2 | 74.2 |
曖昧で不確実な事へのストレス耐性 | 53.5 | 35.7 | 37.6 |
規律や管理に対するストレス耐性 | 60.6 | 73.7 | 72.6 |
ベトナム人は日本人よりはストレス耐性は強い傾向はりますが、曖昧で不確実なへのストレス耐性は低い傾向があります。業務でも具体的な指示が示されない場合はそれ自身をストレスに感じている場合もありそうです。日本人は逆に曖昧さを容認している傾向があります。
「定着率」の差は?
日本 | ベトナム | 中国 | |
所属企業への執着度 | 59.9 | 49.8 | 50.4 |
日本人よりは所属企業への執着度は低く、定着率が低くなる傾向はあります。会社へのロイヤリティ―醸成は待遇面だけでは無く、福利厚生やイベントなど自社らしさを考えながら磨いていく事が重要になります。
弊社では人材紹介以外にもベトナム人適性検査、採用代行・労務コンサルなども行っています。部下育成や労務管理、採用でお悩みの際はお気軽にお問合せください。
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