公開日:2019/08/02
ベトナム人事の基本 ⑩退職相談時のベストな対応方法について
相談者の気持ちを考えて受け止める
今回はベトナムでの労務管理で多く直面する退職相談の対応について説明します。
辞められる側の立場としては退職相談は心穏やかではないとは思います。「ここまで苦労して育てたのに」、「これからもっと活躍して貢献して欲しい」、「業務対応が出来なくなるかも」など、自社の部下や従業員が辞めていく時は上司自身も傷つくし、管理職としての評価も気になるのが普通です。家族のような関係性になりやすいベトナム人部下の離職は寂しく感じる場合も多いです。ベトナム人の方は日本人よりは会社に対してロイヤリティーを持たない人が多いのも現実です。部下からの退職相談時の対応は大きく分けて2点の観点に気をつけて頂きたいです下さい。
迷っている時期なのか退職決断している時期かを見極める。
1つ目は退職を決意しているのか、まだ迷っている状況での相談なのか、本人の真意を見極める必要がありますことです。退職相談をする側も後ろめたさやストレスを感じているはずです。最近はメール・電話で退職意向を伝える人もいる中で、相談してもらった事に対し、まずは謝意を伝えて欲しいです。もし、まだ迷っている段階であれば、慰留を行っしても問題はないです。関係性も大切ではあり、迷っている段階から相談される人間関係を構築する努力は必要です。退職などの決断は悩む期間が必ず存在します。本人が悩んでる段階を気づければ事前に打ち手が打てる場合があります。意外と多いのが将来の不安を漠然と感じて離職相談をしているケースです。現職に不満は無いがこのまま続けていてもどうなるかをイメージ出来ていない人も多いです。会社の方針・事業戦略の再共有と同時に、個人の自己実現をどのようにサポートできるかをしっかり説明する必要があります。日本同様に目標管理をする際に業務以外の中長期なキャリア目標などを確認しておくと良いです。
従業員は家族ではなく投資家である
二つ目は従業員を投資家として考えて欲しいでするということです。お金以上に大切な自分の時間・経験・スキルを会社に投資しているとの認識を持つことで自責的に考える事が出来ます。退職を決意している状況では「去る者を追わず」を基本姿勢に、慰留はしない方が良いです。悩んでいる期間であれば話し合いも意味がありますが、本人が決断や決意している段階では慰留自体に意味が無い場合が多いです。
ベトナムでは終身雇用が一般的ではな無いため、退職を受け止めて気持ちを切り替える事も必要でになります。無理に慰留してもモチベーション低い状態での勤務では他メンバーにも悪影響になりますし、いずれは退職するつもりでは仕事への責任感なども薄れていきます。
従業員を投資家として考える場合、「退職=投資先を変える」ことであり、投資に見合わないと判断されているとも言えます。経営者としてはもっと会社を磨いて投資家に納得頂く努力をする必要があります。
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