公開日:2019/05/10
ベトナム駐在スタート時に意識して欲しい事
求められるスキルや役割の違いについて
今回は日本からの出向でベトナムに駐在された方に最初に考えて頂きたいことをお伝えしたいと思います。日系企業について課長は部長、部長は現地法人の社長など、多くの出向者は日本でのポジションよりベトナムでは上位の職責に就くでしょう。当然、求められるスキルも違いますし、現地スタッフを含めて周りからの見られ方も違ってきます。今まで以上にシビアに自分を律する必要があるといえます。視座を高く持ち、自分自身の足りない能力を理解して、日本よりも早く成長しなければならないという危機感が必要です。職責が上がった事は試練の始まりを意味します。サラリーマンの世界では昇進の喜びは告知された瞬間だけとも言えるかもしれません。間違いなくベトナム人の部下マネジメントについても語学、価値観、会社へのロイヤリティが希薄な点など、日本よりも難易度が高いです。スタート時に全力で取り組まないと駐在期間中での自分自身の成長も鈍化しやすいです。飲み会などのお付き合いも必要ですが、まずは足りないスキルを克服することを第一優先に取り組む必要があります。
新たなステージでやるべき事を考える
まずは、「現場」実際に何が起こっているか、足を運ぶ。「現物」実際の商品・サービス手に取る。「現実」実際に自分自身の目で見る。この「三現主義」を実践して頂きたいです。製造業に限らず、サービス業であれば社内システム・社内文章・会議の様子、顧客評価なども確認し、机上の空論ではなく、先入観なくありのままを観察するように心がけてください。その後は課題を見つけ具体的に指示を行い、場合によっては自分自身の行動で示す必要があります。一番陥りやすいのは総論はわかるが具体的なアドバイスが出来ない人です。また、よく見かける残念な上司は、管理職になっても部下1人ひとりに時間を割き丁寧に、教育しようとする人です。マンツーマンの指導はリーダーの業務です。リーダーの仕事を管理職が行う事で、リーダーの育成が鈍化している場合も多いのです。
最後に経営者として赴任されている方は「あるべき姿」を考え続けて従業員に発信して頂きたいです。売上や利益の目標発表だけでは経営者のミッションでは無いです。
日系企業の多くは海外出向者に手厚い待遇を用意していることも多いですが、裏には試練がある事を再認識頂きたいです。最後にあくまで我々日本人はベトナムで仕事や生活をさせてもらっているとの謙虚な姿勢は必要です。日本と比較すのではなく、違いを理解し相互理解の努力をし続ける必要もあります。
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