公開日:2018/12/14
新たな日本での在留資格「特定技能」について
日本では外国人に対して新しい在留資格(日本に居住する資格)を認める「出入国管理法改正案」が国会で可決しました。来年(2019年)4月から新たな在留資格の「特定技能」を創設して、今まで認めてこなかった単純労働にも在留資格を認める事になります。深刻な人不足の対応策になるかと注目されています。ベトナム人は現時点でも技能実習生(研修生)として約12万3000人、次に日本語学校や大学などへの留学の在留資格者が約7万2000人、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)が2万2000人の計21万7000人が日本の労働力として活躍しています。今回の特定技能の受け入れ規模に関し「5年間で最大34万5150人」と日本政府は試算しています。まだ詳細は決定していない事もありますが、「特定技能」についての概要を説明致します。
【どのような業界が対象?】
「特定技能1号」:
「建設」「宿泊」「農業」「介護」「造船」「ビルクリーニング」「漁業」「飲食料品製造業」「外食業」「素形材産業」「産業機械製造業」「電子・電気機器関連産業」「自動車整備業」「航空業」の14業界
「特定技能2号」:
「建設」「自動車整備業」「航空業」「宿泊」「造船」の5業界
【特定技能1号・居住2号と従来から存在している就労ビザとの違いは?】
特定技能1号 | 特定技能2号 | 就労ビザ (人文知識・国際業務、技術) |
|
在留期間 | 5年 | 永住も可能(更新) | 永住可能(更新) |
家族帯同 | 不可 | 可能 | 可能 |
日本語 | 「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の日本語能力を有することが基本」日本語の能力も求められています。1号についてN4以上(業界により異なる) | 人文知識・国際業務はN2以上、技術は日本語要件無い | |
単純労働 | 可能 | 可能 | 不可 |
業界 | 14業界 | 5業界 | 業界制限は無い |
学歴要件 | 無い | 無い | 有る |
今まで単純労働は国際貢献名目の「技能実習生制度」で対応していた在留資格では無く就労を目的とした在留資格を創設したことは健全化に向けて一歩前進している気がします。
一方、現状でも外国人労働者の社会保険、子供の学校問題、軽犯罪、治安悪化など課題も多い実態でもあります。未来に向けて日本人と外国人の共生社会を実現するにはまだまだ議論が必要である気がします。ベトナム(ベトナム人材)は今回の在留資格で日本への渡航増加の可能性が高い最重要国(外国籍)の一つでもあります。今後も2国間の関係はより強固なパートナーとしての発展を期待したいところです。
弊社では日本勤務のベトナム人材紹介、ベトナム人適性検査、採用代行・労務コンサルなども行っています。部下育成や労務管理、採用でお悩みの際はお気軽にお問合せください。
採用をお考えの企業のご担当者様へ