公開日:2020/02/07
コンサル会社から見るビザ関係の変更について
テト休暇が終わりましたが、この間に新型コロナウイルスの蔓延があり、ざわついたテト明けとなっていますね。街中でもマスクを着用するのが当たり前になっています。さて、そんなテト休暇明けのコラムは、昨年11月にベトナム国会で可決されたビザ関係の変更点についてです。こちらのQUICK VIETNAM様のコラムでは弁護士の方も記事を書かれていますので、法律の解釈などの難解なお話はお任せするとして、
弊社としてはコンサルの目線から実際に運用面などでどのように変わるのかを述べていきます。
そもそも何の改正があったのですか？
新しくベトナムに移住された方などのために、順を追って説明いたしますと、今回改正があったのは、ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法(翻訳ニュースより名称を拝借）です。
改正内容を一言でまとめると、『外国人に優しくなる、ただし全員にではない』という内容となっております。
法改正というと難しく思う方、ルールが変わるという認識ですとスムーズに理解できるかもしれません。
今回は外国人側にメリットが多い改正内容となっています。
どう優しくなるの？
皆さんに直接関わりそうなルール変更は以下の通りです。
・30日ルール(ビザ無しで入国した場合に、最終出国日から次の入国日まで30日以上空ける)の廃止。
・ビザ切替をする際の、一時出国が不要。(対象者は後述します。)
・外国人投資家の在留カードの有効期間が最大10年に延長。
※この他にも細かい変更はありますが、大多数の方に関係ないため割愛します。
（電子ビザの定義の明記や沿岸経済区から入国の際のビザ免除などなど）
？？？どんな人に優しいの？
ルールが良い方に変わったからと言って、その恩恵を受けられる人と受けられない人はいます。
以下、具体的にどんな人がルール変更がありがたいのかまとめます。
１)30日ルール廃止で恩恵を受ける人
・毎月ベトナムに短期出張をする人
・観光客
日本⇒ハノイ１泊⇒バンコク２泊⇒ホーチミン２泊⇒日本、
日本⇒ホーチミン１泊⇒シンガポール１泊⇒ハノイ２泊⇒日本、
といった周辺国を挟む１～２週間程度の出張や旅行もビザを取らずに可能になる見込みです。
２)ビザ切替で恩恵を受ける人
・ベトナムで合法的投資を実施する投資家または海外機関の代表者とその家族。
・ベトナム勤務の採用通知を受領しているか、電子査証（ｅビザ）で入国した外国人で、労働許可証（ワークパーミット）を取得した者または取得見込みである者。
※いずれもNNA様の記事より抜粋
現状で多くの方が行う、商用ビザで入国⇒労働許可証取得⇒出国せずに労働ビザ又はレジデンスカード取得、
の適用範囲が拡大されたという認識です。
３)外国人投資家の在留カードの有効期間が最大10年に延長
タイトルの通り、外国人投資家の方が恩恵を受けられます。
ルール変更はいつから？
法改正、ルール変更で見落としがちですがとても重要なのは、『新しいルールはいつから始まるのか？』です。この外国人にありがたいルール変更は、2020年7月1日から適用、となります。この記事が出ているから、もうルールが変わったというわけではありません。
既にこの記事を書いている段階で30日ルールが廃止されたと思い込んで、イミグレで問題が起きている方のお話を何件か聞いています。6月30日までは今までのルールとなりますので、ご注意ください。
結論とまとめ
今回のルール変更についてまとめると、既にベトナムで長期滞在の資格を持っている方には特に変更はありません。一部の新しく来る方や短期滞在の方にとってありがたいルール変更となっています。さらに日本国籍をお持ちの方は15日までビザ無しで入国が出来るという措置も延長されています。
なお、記事にもある商用ビザや労働許可証、投資家ビザ（会社設立）などは弊社でも取得のお手伝いをしておりますので、ご入用の際はお問い合わせください。また、今回のウイルス感染対策で現地法人代表の駐在員の方の一時引き上げなどをお考えの企業様があれば、弊社で一時的な現地法人の運営代行・サポートを行いますので、ご連絡いただければ幸いです。
