公開日:2020/06/05
ベトナム 開国のきざし??
【今回は細かいお話です】
前回、前々回とざっくりしたお話を掲載させていただきましたが、今回は久々に資料とにらめっこしながら記事を書いております。
さて、ベトナム政府がビザ関係に関して久々に動きました。
https://poste-vn.com/daily-info/2020-05-27-10034
https://www.viet-jo.com/news/social/200527141217.html
外国人の入国をさせるための準備という報道もあり、確かに鎖国解除の第一歩ではあるのですが、ベトナムの規制やルールはいくつものラインが同時に並走していることもあり、時にはそれらが相反する手順を生んでいることも多々あります。
今回のEビザの件だけで外国人が問題なく入れるようになるというわけではない、ということを説明させていただきます。
そもそも今回の発表はなんだい?
コロナ騒動のせいで皆さんすっかりお忘れだと思うのですが、昨年2019年の11月に法改正の発表がありました。
以前のコラムで記事にさせていただいております。https://919vn.com/column/switching-visa/
このベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法が改正され、今年2020年7月1日から施行されます。
改正の重要な点の中に、電子ビザについての項目があり(弊社では深堀していませんでした、、、不覚!!!)今回発表された政令はこの法改正に基づく運用に対するガイドラインのようなものとなります。そのため、厳密にはコロナ対策でも、何か新しいことをやることを決めたわけでもありません。決めてあったことに追加で細かい内容を決めたことを発表しただけとなります。(適用国、出入国箇所など)本当はもっと早い時期に出すはずが、コロナ騒動の対策に追われてこの時期になったのではないか、とも推測できます。
復習のお時間です
外国人の入国制限の流れをおさらいすると、
3/18:ビザの新規発給停止(全外国人)、ビザ保有者の入国時にコロナの陰性証明提出要求。(首相府通知)
3/21:全てのベトナム入国者に対し2週間の隔離措置(国家予防指導委員会)、日本などへのビザ免除優遇措置の停止。(外務省)
3/22:全外国人のベトナム入国停止(政府発表、管轄は外務省と保健省?)
4/25:ベトナムへの入国制限、入国後の隔離措置は厳格に継続(首相指示19号)
で、現在に至ります。
さっそくバッティング?
今回のEビザ発給開始の政令一つ見ても、
・新規ビザ発給停止の通知の撤回はしないのか?
・ビザ免除措置の復活はしないのか?
・やっぱり入国しても隔離されるの?
など疑問点が多数出てくるという、叩けばホコリが出る布団状態です。
まとめ
今回の発表は他の規制を撤回させるためのプレッシャーをかける要素にはなりますが、
今回の件のみで『外国人の入国が許可された!』と喜んでしまうのは早いですね。
※日本政府が7月からベトナム含む4か国からの受け入れ検討としており、さらにプレッシャーになるとは思いますが、、、、
記事寄稿の6月1日午前の段階で、どの機関からも7月からベトナムへ入国可能という確定情報は出ていません。ビザの発給やベトナム入国については、個人のブログやSNSなどを信用することは危険です。
焦る気持ちは分かりますが、政府などの公的機関の発表を行動の基軸とすることをお勧めします。