公開日:2021/09/10
【2021 ベトナム・ロックダウン】『買い物代行』の流れは?実際にどんな物が届いたの?
2021年の夏頃からベトナムを襲ったコロナ第4波。特にその感染拡大が深刻なホーチミンでは、8月23日午前0時~9月6日午前0時までの約2週間、特に感染者が多いエリアにて「買い物代行部隊」が食料・生活必需品を住民の代わりに購入・配達しました。
その間、そのエリアの住民は通院・コロナワクチン接種など特定の活動以外の外出は原則禁止です。(近所の散歩等も禁止)
現在(9月8日)買い物代行は終わっていますが、当時(8月23日~9月6日)の「買い物代行」の様子をレポートをしたいと思います。
買い物代行の流れ
①アパートの管理人・地域のまとめ役等から、買い物リスト提出の期限を伝えられる。
・事前に商品リスト(買える物リスト)がある場合と、ない場合があります。
・リストがある場合は、事前にセット内容が決まっているCOMBOから選ぶ形式が多いようでした(野菜COMBO1, 野菜COMBO2、肉COMBO1、肉COMBO2など)※複数COMBO選択可
・リストがない場合は、「欲しい物をとにかく全部伝える」形になります。
・伝達手段は「紙に記入」「MessengerやSMSで送信」など、地域によってバラバラでした。
・購入できる物は食料で、衛生用品や雑貨などは伝えても良いですが購入してもらえない可能性も高いと言われました。
②購入品が届く
・届く日が分からない・遅れるといったケースも多かったです。
・週に1回または2回(エリアによって異なる)。
・エリアによっては、8月23日~9月6日までの2週間分の購入品を最初の1回で全部伝えなければいけなかったりと、計画性が問われます。(そして頼んだ物が届くとは限りません)
③支払い
・前払い・もしくは後払い(エリアによる)。
・銀行振込のみのところもあれば、現金支払いも可能のケースもあり、支払い方法で苦労されている方もいました。
買い物代行で届いた商品
実際に筆者に届いた商品は以下の通りです。(MINI STOPの袋に入っていました)
乳製品や野菜、肉、お菓子があり、バランスが取れている印象があります。ですがこちらは、本来依頼していた量よりはかなり少なく、品質も心配な部分がありました。
以下、事前注文内容との比較、および届いた商品の状態をお伝えします。
事前に注文していた内容
・牛乳1L
・肉 合計4キロ(豚肩肉1KG、鶏もも肉1KG、牛肉1KG、海老1KG)
・野菜 合計5KG(キャベツ1KG、かぼちゃ1KG、にんじん1KG、たまねぎ1KG、果物(何でも可)1KG)
・その他(お菓子(何でも可)2袋、インスタントコーヒー(何でも可)2箱、トイレットペーパー1袋)
※リストを送付する際、「肉や野菜は記載の物がなかったら、その時買える物(何でも可)に変更して下さい」とコメントを付けました。
買い物代行で届いた商品
・牛乳1L
・肉1.3KG(豚ひき肉1KG、牛肉300G)
・野菜2KG(にんじん1KG、りんごとバナナ合わせて約1KG弱)
・その他(お菓子2袋、トイレットペーパー1袋)
届いた商品の状態(品質)について
1人暮らしにしては十分な量に思えますが、生ものの状態に問題がありました。
具体的には、以下の通りです。
・牛乳
→常温(中身も生温かい)で届きましたが、本来は冷蔵保存されていた商品です。購入後に常温でしばらく保存されていたようです。
・にんじん
→古いにんじんのようで、質がかなり悪く、表面が黒い・ぐにゃぐにゃして柔らかい。
・肉類
→本来は冷凍保存されていた肉が、常温(むしろ生温かい)でドリップだらけ・やや黒ずんだ状態で渡されました。
恐らく冷凍状態で購入後、常温(受け渡しは昼過ぎだったので、一番暑い時間帯も常温で放置されていた可能性が高いです)で数時間経て、届いたようです。袋を開けた時によくないにおいがしました。
そのため実際に安心して食べられるものは、果物1KG弱とお菓子だけでした。
上記の牛乳・野菜・肉に関しては「どれくらい危険か」をにおいや色を見て自己判断をするしかありません。(野菜は変色部分を大幅に削って捨てるなど。今の時期は病院に行くのも一苦労なので、食中毒を起こすとそれはそれで大変です)
買い物代行部隊の人たちは、1人で何十世帯分も購入を代行していたようで、かなりハードな状況だったようです。急に決まった制度でもあるため、事前に明確な運用ルールや手順があるわけでもありません。また物流自体が不安定なため、品ぞろえも通常よりも悪かったことが予想されます。
そのため「届けてもらえてありがたい」という気持ちで受け取り、後は自己判断・備蓄も駆使して乗り切っている方が多かったかと。