公開日:2025/11/07
【ベトナム就職ロードマップ 第4回】内定から入社までの手引き!〜渡航準備とベトナム生活の始め方〜
ベトナム・ホーチミンの日系人材紹介会社、QUICK VIETNAM Co.,Ltd.です。
【ベトナム就職ロードマップ】と題してお届けしている本連載も、いよいよ第4回目を迎えました。
●第1回: なぜ今、ベトナムで働くのか?〜魅力と可能性を探る〜
●第2回: ベトナム就職、ここから始める!〜準備と情報収集のポイント〜
●第3回: ベトナム転職の面接対策!〜文化の違いを理解し、効果的なアピールを〜
第4回となる今回は、内定承諾から入社、そして現地での生活をスムーズに立ち上げるまでに必要な手続きと準備について解説します。
1. 内定承諾の前に:オファーレターの徹底確認
内定の連絡が来ると嬉しいものですが、すぐに「承諾します!」と返事をする前に、必ず入社条件が記載された「Offer Letter」の内容を書面で確認しましょう。
特に以下の項目は、認識のズレがないか厳密にチェックしてください。
💰Gross給与 vs Net給与
●Gross(額面): あなたの報酬の総額。ここから社会保険料(ベトナム側)、個人所得税(PIT)などが差し引かれます。
●Net(手取り): 実際にあなたの銀行口座に振り込まれる金額。この場合、税金や保険料を会社がどのように処理しているか確認が必須です。
【労働契約書 チェックリスト】
| チェック項目 | 確認のポイント(ベトナム特有の注意点) |
| 💰 給与(Salary) | 「Gross(額面)」か「Net(手取り)」か? これは非常に重要です。Gross提示が多いですが、中にはNet提示もございます。社会保険料や個人所得税(PIT)の会社負担分と本人負担割合を明確にしましょう。 |
| 🧑💼 役職・業務内容 | 面接で聞いていた内容と相違ないか。レポートライン(誰に報告するか)も確認できると尚良いです。 |
| ⏳ 試用期間(Probation) | ベトナムでは試用期間(通常2ヶ月、管理職は最大180日の場合も)が一般的です。その間の給与(法定では本採用時の85%以上)も確認しましょう。 |
| 🧧 賞与・インセンティブ | テト(旧正月)ボーナス(13ヶ月目給与)の有無と支給条件(例:在籍期間按分か)。その他、業績賞与(インセンティブ)の基準は明確か。 |
| ❤️ 各種手当・福利厚生 | 住宅手当、通勤手当、通信手当など。医療保険(ベトナムの社会保険とは別に、会社負担の民間医療保険・海外旅行保険があるか)は必ず確認しましょう。 |
| 🎫 ビザ・労働許可証 | 取得費用と手続きサポートの範囲。 ほとんどの日系企業は会社負担でサポートしてくれますが、念のため明記されているか確認します。 |
| 🌴 有給休暇・一時帰国 | ベトナムの法定有給休暇(最低12日)に加えて、会社独自休暇や、日本への一時帰国費用の支給(年1回など)があるか。 |
【💡ポイント】
口頭で「良い条件ですよ」と言われても、必ず書面に落とし込んでもらうことが大事です。不明点や疑問点があれば、承諾前に遠慮なく質問しましょう。
私たちQUICK VIETNAMのような人材紹介会社を通している場合は、担当コンサルタントが間に入り、給与交渉や条件面の確認・調整を代行しますので、安心してご相談ください。
2. 最重要プロセス!ビザと労働許可証(ワークパーミット)
ベトナムで合法的に働くためには、「労働許可証(ワークパーミット)」と、それに基づいた「一時滞在許可証(TRC:テンポラリー・レジデンス・カード)」または「就労ビザ」が必須です。
この手続きは内定先企業が主導して行いますが、あなた自身が日本(または現在地)で準備しなければならない書類が多数あります。ご自身でも情報を確認しながらスムーズに入社日を迎えましょう。
【労働許可証(WP)と一時滞在許可証(TRC:テンポラリー・レジデンス・カード)】
以下のコラムをご参照ください
〇 労働許可証(ワークパーミット)と一次在留許可証(レジデンスカード) – ホーチミン転職・就職 クイックベトナム
〇 労働許可書申請書類(準備書類)の公証手続きについて – ホーチミン転職・就職 クイックベトナム
〇 【ベトナム就職ロー ドマップ 第2回】ベトナム就職、ここから始める! 〜準備と情報収集のポイント〜 – ホーチミン転職・就職 クイックベトナム
3. 日本出発までにやるべきこと:渡航準備
労働許可証の目処が立ち、入社日が決まったら、いよいよベトナムへの渡航準備です。日本での手続きや持ち物の準備をリストアップしました。
🗾 日本で済ませておくべき行政手続き
●住民票の「海外転出届」: 出国予定日の14日前から提出可能(※該当地域の役所で確認)。
○メリット:住民税の課税対象外となる(※その年の1月1日時点での居住地によります)。国民年金・健康保険の加入義務がなくなる(※継続希望の場合は個人にて手続きが必要)。
○デメリット:日本の健康保険が使えない。マイナンバーカードの使用制限がある。
●国民年金: 海外転出届を出すと加入は任意となります。空白期間(受給資格期間にはカウントされるが、年金額には反映されない)にしないためにも、任意加入を推奨します。
●各種住所変更・解約: 携帯電話、クレジットカード、銀行、株式口座、各種サブスクリプションなど。
🇻🇳 ベトナム生活のための持ち物(参考)
⛱南北に長いベトナムの気候
●ホーチミン(南部): 年中常夏(乾季と雨季のみ)。夏服中心でOK。ただし、室内は冷房が強いため羽織るものは持参が推奨。また、日焼けが嫌な方は長袖を持ってきましょう。
●ハノイ(北部): 四季があります。冬は10℃近くまで冷え込むため、コートやヒートテックなどの冬服も必要。
| カテゴリ | 必需品
(持っていくべき) |
あると便利
(現地調達も可能) |
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・SIMフリースマートフォン(初期のSIM購入に)
・ノートPC(仕事用・私用) ・各種充電器、モバイルバッテリー |
・C型/SE型変換プラグ(ベトナムはA型も多いが混在)
・ヘアアイロン(電圧対応のもの) ・Kindleなど電子書籍リーダー |
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・クレジットカード(VISA/Masterの主要なカード)
・国際キャッシュカード/デビットカード ・当面の生活費(現地で現金を比較的低いレートで両替できます) |
・(特になし) |
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・常備薬(胃薬、鎮痛剤、風邪薬)
・持病の薬(英文の処方箋と共に) ・コンタクトレンズ(ストック分) |
・化粧品、スキンケア用品(使い慣れたもの)
・日焼け止め(強力なもの) ・折り畳み傘(軽量) |
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・(特になし。現地でほぼ揃う) | ・お気に入りの日本の調味料(だし、醤油など)
・フリーズドライ食品(初期の非常食) |
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・スーツ(入社時や客先訪問用)
・オフィスカジュアル服 ・夏服、下着(ホーチミンの場合) ・冬服(ハノイの場合) |
・水着、サングラス
・高品質なタオル |
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・日本の運転免許証(国際免許証)
・パスポートやWP関連書類のコピー ・各種証明写真(複数サイズ) |
・日本の書籍(現地では高価)
・お気に入りの文房具 |
【💡ポイント】
ベトナム(特にホーチミンやハノイ)では、ユニクロ、無印良品、ZARA、イオン、高島屋などがあり、日用品や衣類はほとんど現地調達可能です。「ベトナムで買えないもの」は、常備薬と使い慣れた基礎化粧品くらいだと考えておきましょう。荷物は必要最小限にし、新生活をスタートさせながら揃えていくのが賢明です。
4. ベトナム入国後の生活立ち上げと入社初日の心構え
ベトナムに到着したら、仕事と生活の基盤を早急に整える必要があります。
✅ 入国後、最優先でやるべきこと
1.🏠 住居の決定:
○渡航前に決めておくか、最初の1〜2週間はサービスアパートやホテルに滞在し、その間に内見して決めるのが一般的です。治安、通勤時間、周辺の利便性(スーパー、ジムなど)を考慮して選びましょう。
2.🏦 銀行口座の開設:
○給与振込のために必須。労働許可証(WP)がないと開設できない銀行が多いため、WP取得後に会社が指定・サポートしてくれる銀行で開設するのがスムーズです。
3.📱 携帯電話(SIM)の契約:
○空港で旅行者用SIM(データ通信のみ)を購入し、WP取得後に長期契約(通話+データ)に切り替えると良いでしょう。
4.✍️ 在留届の提出:
○管轄の日本大使館・総領事館へオンラインで「在留届」を提出します。これは義務であり、緊急時の連絡などに必要です。
🤝 ベトナムでの新生活・入社初日の心構え
新しい環境、新しい職場では、日本での「当たり前」が通用しないことも多々あります。
ベトナム人社員と働く4つのポイント:
1.😊 笑顔と挨拶: まずは笑顔で「xin chào:シンチャオ(こんにちは)」から、
1.そして「Cảm ơn:カム・オン(ありがとう)」を忘れずに!
2.🚫 人前で叱らない: プライド(Sĩ Diện:シージェン)を尊重。指導は1対1の場で。
3.🗣️ 具体的な指示: 「暗黙の了解」はNG。5W1Hで明確に伝え、こまめに進捗確認を。
4.👨👩👧👦 家族第一の理解: 家族(特にテト:旧正月)は何よりも優先される文化を理解する。
【💡ポイント】
ベトナム人社員と働く上で重要なのは、彼らの文化や価値観を尊重する姿勢です。
●人前で叱らない: 彼らのプライド(面子)を傷つけることは、最も避けるべきことです。指導や注意は必ず個別に呼び、人前では褒めることを意識しましょう。
●「報連相」は日本以上に意識: 日本のような「暗黙の了解」は期待せず、指示は具体的(5W1H)に、進捗確認はこまめに行う必要があります。
●プライベートを大切にする: ベトナム人は家族や友人と過ごす時間を非常に大切にします。就業時間外の連絡や、過度な残業を強いることは関係悪化に繋がります。
✔まとめ:準備万端で素晴らしいベトナムキャリアをスタート!
ベトナムでの就職活動は、内定がゴールではなく、入社後にいかに早く現地に順応し、パフォーマンスを発揮できるかが重要です。
内定後の手続きや渡航準備は、複雑で時間もかかり、不安に思うこともあるかもしれません。しかし、一つ一つのステップを着実にクリアすれば、必ず充実したベトナム生活が待っています。
私たち QUICK VIETNAMは、あなたのベトナム就職が決まるまではもちろん、内定後の入社準備、さらには入社後のキャリアアップや生活の悩みまで、ベトナム・ホーチミンから継続的にサポートするパートナーです。
ベトナムでの転職/キャリアに少しでも興味をお持ちの方は、ぜひお気軽に当社のにご相談ください。
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