公開日:2022/10/07
日本の新卒市場は現在「売り手市場」で就職者有利の状況。
そんな中、短期留学経験やインターンシップで渡航後、新卒で国内就職をせず最初から海外就職希望のためご相談頂くことが多いです。
理由は皆さん様々ですが圧倒的に多いのが「グローバル人材になるために早い段階で海外でキャリアを積みたい」という就職理由。
志は非常に高く、キャリア相談を受ける側としては快く背中を押したくなります。
が、、メリットやリスクを今一度整理して頂き、就職活動に臨んで頂きたいと思います。
今回は「ベトナム就職・新卒」にスコープを当ててご紹介していきます。
ベトナムで新卒就労するメリット
「若いうちから外国籍スタッフと働く経験が積める」
日本勤務に比べて、ベトナム勤務であれば生活及び職場でも語学力アップを図れる環境ではあります。
語学だけでなく、多様な価値観を共有できる能力や、マネジメント力も日本の職場よりも早く鍛えられる可能性は高いです。
また、現場の担当だけでなく、ベトナム人のマネジメントも同時に期待されている場合が多いです。海外にいながら20代のうちに「日本人の仕事の進め方」も客観視できる機会になるかと思います。
厳しい海外環境の中で揉まれて働いた経験は日本でも重宝され、ベトナム国内・他国で転職した際も海外未経験者よりは市場価値が高くなる場合もあります。
「人員が少ないため、20代のうちに様々な業務を兼務できる」
現地拠点では限られた人員でサポートし合いながら仕事をしているため、新卒向けの新人教育制度・研修制度たるものはまずありません。
自発的に動くことに躊躇ない方にとっては、仕事も任してもらう・仕事を生み出す機会は日本よりも圧倒的に多いです。
ベトナム・海外で新卒就労するリスク
社会人としてのビジネスマナーなどの土台が弱くなる。
日本の新卒採用枠では入社後に社内研修・OJTが充実している企業が多く、育成のスキームが整備されています。
社会人としての土台を同期と切磋琢磨しながら学ぶ機会があります。
一方海外就職の場合は入社後に集合研修などの機会は少なく、入社2年目や3年目の先輩に教えてもらう機会は少ないです。
同期入社組も多くは無いのが現実です。
そのためどうしても社会人としての基礎的なスキルを学習する機会は少ないです。
「そもそも、労働許可書(ワークパミット)の条件に満たしていない」
ベトナムで働く外国人は労働許可書(ワークパミット)が必要になり、条件として大卒・実務3年を満たしてなければ取得することができません。
しかし現実的にはビザ申請代行会社などを利用して取得する方法はあります。本来は「ベトナムで働く資格が無い外国人」にはなります。
将来的にも規制緩和よりは規制のハードルが高くなることも予想されています。
※ベトナムでの就業経験は実務経験としてカウントされません。詳しくはこちら↓
労働許可書(ワークパミット)と一次滞在許可書(レジデンスカード)
「給与は現地水準で支給」
現地採用雇用になり、給与も現地水準で支給され大体の相場が1,000~1,500USDです。
ちなみにベトナム人大卒初任給は350~500USD前後。職務経験もないまま、ベトナム人スタッフの2~3倍の給与を支給されているのを念頭に置いて、働く姿勢をお持ち頂きたいです。
「そもそも新卒応募可能な求人自体が少ない」
企業側も即戦力を求めているため応募可能な求人数自体も少なく、限られた選択肢の中から選ぶことになります。
ベトナムで働くために求められる要素
- 適応力
- 対応力
- 柔軟性
- ストレス耐性
- ポジティブ思考
先述した通り新卒求人が少ないですが、進出している日系企業の業種が多数あります。
上記の要素が長けている人物であれば、社会人未経験であってもポテンシャル枠として企業に採用される可能性も高まります。
【ベトナムで働く】最後に
人生苦しむのも楽しむのも全て自己責任。
何事も思い通りにいくことばかりではありません。
ベトナムが成長しているから自分も成長できる、と思い過ごすのはとても安易です。
やりたいことだけ取り組むのではなく、まずは目の前の業務をしっかりこなす姿勢・土台作りが働く国や地域に関係なく社会人として重要です。
例えば、新卒で迎え入れて頂いた企業に1年在籍したが何も得ることや自発的に生み出すことも無かったので日本へ帰ります、というお声もお聴きします。
与えられた環境でどれだけ学び貢献できるか、たとえ自分の思い通りにいかなかったとしても、自分を客観視し軌道修正できる人物を目指して頂きたいです。
弊社でも新卒求人相談や企業側に打診することも可能です。※お問い合わせはこちらまで
なぜベトナムで働きたいのか、、その後どうしていきたいのか一緒に考えていきましょう。