公開日:2022/08/16
今回、ホーチミンの老舗縫製会社、ユニマックスサイゴンの工場を見学してきました。
ユニマックスサイゴンは、伊藤忠商事(株)、(株)ボンマックス、(株)ユニコの3社の共同出資により設立された、日系縫製会社です。
日本の経営、管理体制と、ベトナムの技術力を活かし、多数の有名企業ユニフォームを製造しています。
会社の概要はこちらをご覧ください
http://www.uniform.co.jp/unimax/
【ベトナムの老舗縫製会社 ユニマックスサイゴン見学】工場の立地
現在、ユニマックスサイゴンはホーチミンに本工場(第一工場)、隣接するロンアン省に2つ工場を持っています。
今回お伺いしたのは、その中でも一番歴史のある、ホーチミンは7区、タントゥアン輸出加工区内にある、ユニマックスサイゴンの第一工場です。
タントゥアン輸出加工区は、ベトナムでも最古の工業団地の一つで、1991年に投資ライセンスを得ました。
進出企業の出身国は20か国以上、業種もハイテクからサービスまで、さまざまです。
【ベトナムの老舗縫製会社 ユニマックスサイゴン見学】工場内の様子とこだわり
第二、第三工場に人が多く移ったため、現在は人員は少ないとのことですが、それでも多くの人がこちらで働いています。
第一工場では、原反(げんたん。製品になる前の生地)の管理から、製造、検品まで、日本向け製品の一連の製造作業を行っています。
写真は、原反を保管している倉庫内の写真です。日本向け製品は、原反を日本から輸入し、ベトナムで加工後、日本に輸出し納品しています。
工場内には、生地を延ばすための延反機(えんたんき)、CADで作成したパターン通りに布を切る裁断機など、専門的な機械が多くあります。(写真は、延反機です)
第一工場を見学して感じたことは、機械の利用と、手作業の両立です。
機械を担当の方が慣れた手つきで操っている光景と、人の手で細かな仕事が行われる光景、その両方が見られます。
例えば、布への番号ふり。こちらは手作業でされています。
スタンプだと簡単ですが、生地に糊がついてしまうため、手で生地に番号をふっています。
服一着に対して何十ものパーツに分かれるので、根気と集中力が求められる作業です。
工場のこだわりの一つに、アイロンがけがあります。
製品完成の最終段階だけではなく、その途中段階である縫製等、各作業の前に、一つの製品に対して何度もアイロンがけを行います。
そうすることで、仕上がりの微細な生地のズレを防ぎ、体にフィットする服ができるのです。
完成後の服は、検品専門の担当者によって、細かくチェックされます。
一日の約3分の1の時間着るユニフォームだからこそ、その着心地、見栄え、ともに質の良い物が求められます。
人件費のみを考えたら、現在ベトナムは人件費が上昇傾向にあります。
ですがユニマックスサイゴンでは、働く人たちの技術力も加味し、ベトナムで製造を続けているとのことです。
ベトナム国内で販売されているユニマックスサイゴンの製品
企業様のユニフォーム製造がメインのユニマックスサイゴンですが、最近、ベトナム国内でニットワイシャツの販売も始めました。
年間を通して暑い熱帯モンスーンの気候に合わせ、アイロン不要、速乾、ビジネスマン向けデザインの、“楽マックス”(らくまっくす)、という名前の商品です。
ホーチミン市内を中心に、FamilyMart(ファミリーマート)で販売中です。
弊社のコラムでも楽マックスを紹介するので、よければご覧ください。